坂東順礼道の現地調査結果(小見川~小南~岩井滝不動~猿田)
調査目的と調査年月・概要は、「佐原~香取神宮~小見川」と重複しますが、参考文献の関係もあり再掲します。
1.調査目的
「坂東順禮獨案内図」や十返舎一九の方言修行金草鞋第十編 「坂東順礼」などに記載されている題記のルートを調査した。
<参考文献と記載地名>
(1)「坂東順禮獨案内図(大黒屋平吉板)」 佐原~香取~津宮~小見川~小南~滝野~猿田
(2)「坂東順礼(十返舎一九)」 佐原~香取~津宮~小見川~小南~滝野~猿田
(3)「復刻古地図 安房・上総・下総三国図(1843年)」
(4)房総の歴史街道(さいとうはるき)2002年
(5)大日本帝国陸地測量部 5万分の1 明治36年測図
第1図 概念図 (地図使用承認C昭文社第05E001号)
2.調査年月日・概要
・平成17年12月23日晴れ、当初はJR小見川~小南~猿田~JR松岸の予定であったが、行きの電車の中で考えが変わり、手前のJR佐原駅で下車し、JR佐原駅~香取神宮~小見川を追加した。そのため猿田の手前で暗くなってしまい、猿田~JR松岸間は調査出来なかった。
・調査の足は、折りたたみ自転車による。
・使用した地図は、国土地理院の1/25000と1/50000。
3.調査結果(総括)
a.総括
・「復刻古地図安房・上総・下総三国図、大日本帝国陸地測量部5万分の1(明治36年測図)などを参考に、近道を基本にルート取りをしたがこれ以外にもいろいろ考えられる。
・④地点付近は、土地区画整理で大幅に変わっているようである。
・(25)~(26)間は、暗くなり、かつ未舗装であったことから、直線で進むのを止め民家のある迂回ルートをとった。そのため、中間地点にあると言われている道標の調査ができなかった。

第2図 小見川~下飯田

第3図 下飯田~青馬
第4図 青馬~岩井滝不動
第5図 岩井滝不動~猿田
b.現地の状況(第1図~第5図、写真参照)
①国道357号線三叉路 青面金剛碑、弁財天堂、地蔵があり。綺麗に清掃されていた。
②国道357号線直角曲がり部、東小学校の傍
観音堂、墓地あり。碑が多い。ここで休憩した。江戸期のものが多いが損傷が激しい。
③忠魂碑 荒れている。時代の流れなのか寂しさを感じて写真をとった。
④道標 文化5年(1808) 右 をミかハ 可とり さはら道、左 いハ井 さるた道
⑤地蔵 道標があるとのことであるが発見出来ず。西 志ゆりんじたべ道、左 ささかわ てうし とのこと。
⑥道標 此方 ひら山 東の庄 新町 い・・・
⑦地蔵堂(小屋) 中を覗くだけだった。
⑧県道265号から⑨方向への入り口 写真の左側に立派な家(屋敷)があった。
⑨平山観音堂(平山青年館) 観音堂は今にも崩れそうで荒れている。昔しは現在の公民館のように使われていたのだろう。使われないと朽ち果てる。
⑩道標 大正15年10月 伊勢参宮 関西社寺 参拝記念
西 平山 小見川 此方 八木山
⑪三角点 標高53.7m 白い表示柱があったことから写真を撮った。畑の畦にある。
⑫小南 蔵福寺 真言宗
⑬小南 八丁堰方面への入り口 ここから急な下り。
⑭溜下バス停 八丁堰下の県道265号に出たところ。
⑮庚申塔 安永9年 青面金剛 邪鬼 磨耗している。

⑯伊勢屋 三叉路 お地蔵さん
⑰仲町 地蔵群 磨耗してきている。かっての村の「はずれ」であったのか。
⑱清滝弁財天 清掃が行き届いていた。
⑲県道73号から岩井滝不動(竜福寺)への入り口 小さな表示板あり。
⑳岩井滝不動(竜福寺)への参道。参道といっても何もない。碑がある、寛政○○・・・。
(21)岩井滝不動(竜福寺) 真言宗、竜福寺の森(県天然)に囲まれ静かなところ。
境内には幾つも滝があり47滝と称されている。渇水期で水の量は少なかった。
本堂廊下を廻りながらお百度の人がおられ、当方は静かにお参りした。
(22)滝郷学園
(23)橋本地区編入記念碑 畑作地域が広がる。近くに開墾の地名も残っており開墾地域と考えられる。
(24)僧ケ塚地蔵 町指定文化財 立派なお地蔵さんである。少し暗くなってきており不気味?
(25)倉橋三叉路 道標 右 くらはし道 左 さるた道 暗くてフラッシュ撮影。
*左のさるた道を行きたかったが、真っ暗やみ、人家なし、僧ケ塚地蔵を見たばかり、未舗装道で草が生えている、ということで断念し、右のくらはし道にした。後日調査することにしよう。??
(26)倉橋 県道71号線への出口 フラッシュ撮影するも「闇夜のカラス」の写真です。
(27)猿田神社 暗くて入り口を探すのに一苦労。自転車のライトを外して使ったが暗闇の神社は怖い、墓場より。
4.まとめ
・このルートは、「坂東順禮獨案内図(大黒屋平吉板)」や「坂東順礼(十返舎一九)」にもとづくものである。
細かい道選びは別として、マクロ的なルートとしては間違いないであろう。
・現在の巡礼においては、岩井滝不動と猿田神社にこだわらないとすれば、このルート選びの魅力は少ない。
・交通の便、コンビ二利用の食糧・トイレ確保などから、国道356号線での旧道を拾いながらの歩きが本命であろう。 坂東順禮獨案内図などのルート取りにこだわらないのなら。
